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観劇『朗読能シアター 葵上』

  • 2013.05.28 Tuesday
すみません…1ヶ月以上サボってました(汗)。
その間もイベントに行ったり、舞台のお手伝いに行ったりしていたのですが、お手伝いの話はそのうち…。

今回の観劇は、お能の題材を現代語に直して朗読するという演目。
語り手は、KENNさん、沢城みゆきさん、甲斐田裕子さん、平田広明さんの豪華声優陣でした。

スクリーンに映し出された鏡板(能の舞台の松の絵が描いてある壁)の前に緋毛氈。
舞台の突き出した部分には葛桶(かずらおけ。円筒形の蓋付きの桶で椅子代わりにしたりする道具)が置かれ、語り手の方はそこに腰掛けて朗読を。
水干を纏った奏者の方が2人、緋毛氈に登場して、一幕は楽箏と笙(しょう)、二幕は横笛と楽琵琶を奏でます。

終演後のトークショーを聞いて分かったことですが、今回の奏者の方々は雅楽の方々で、武家の文化である能との接点はほぼ皆無なので、雅楽と能のコラボは珍しいとのことでした。
ちなみに、前述の箇所で箏と琵琶の前に「楽」という文字を付けましたが、「楽」と付けるのは、雅楽と能のお囃子など(こちらには「楽」の変わりに「俗」が付きます)と区別する為だそうです。
私は笙の音色を生で聞いたのは初めてだったのですが、超小型のパイプオルガンのような音だなと思いました。
(鍵盤の有無と送風の仕組みが違うだけで、縦に置いたパイプで音を出すしくもは同じだからでしょうか…)

幕が開くと、まずは、鮮やかな青色の五つ紋に袴姿の光源氏役のKENNさん(フライヤーのお写真では黒の五つ紋でしたね)、淡いピンク色のお着物の花散里役の沢城さんによる、若者達の爽やかな語らいのシーン。
二人の回想というカタチで、光源氏の生い立ちや恋愛模様が描かれます。
そして、 六条御息所役の甲斐田さんが濃い赤紫色の梅の模様のお着物で登場し、光源氏との恋、そして祭り見物の際の葵の上の牛車との騒動によって屈辱を味わうところまでが、第一幕。

第二幕は、臨月の葵の上に憑いた六条御息所の生霊を払う緊迫したシーン。
今度は沢城さんが白装束を着て巫女に役柄を替え、黒の五つ紋に袴姿の平田さん演じる小聖と共に加持祈祷を行い、霊を鎮めます。

光源氏が身内との別れを沢山経験しつつも成長し、男としても夫としても一人前になって行く様や、御息所の愛憎に揺れる心のうねりがとても丁寧に表現されており、楽箏や笙などの雅楽演奏とも相俟って、目の前に浮かび上がる平安絵巻に圧倒されました。
明暗、陰陽、愛憎、慈悲、善悪などのコントラストがはっきりしているようでいて、結局どちらも持ち合わせている人の「業」を感じました。
朗読も素晴らしく、特に、甲斐田さんの六条御息所は美しく迫力がありました。

私にとっては、お能という武家文化、物語の舞台となった平安時代はどちらも想像では補いきれないほど遠くにあるモノです。
でも、登場人物たちの心情を丁寧に表現されていたことで、時代を超えてスッと染み込んできた気がします。

お能の世界に触れたのは初めてでしたが、今後もこのような機会があるととても嬉しく思います。
昨年は、現代語朗読で『舟弁慶』をされたそうですが、来年も是非やって頂きたいです。

会場で販売されていたパンフレットには、キャストさん達が伝統芸能にチャレンジしたり、指導にあたられたプロの方と対談したりと、写真も文章も盛り沢山。
私は初めて見聞きすることばかりで、楽しく拝見しました。

これからも少しずつ、お能を知って、観て行きたいと思いました。

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『朗読能シアター 葵上』
2013.5.23(Sat),24(Sun)
@東京芸術劇場シアターウエスト
脚本/演出:高橋郁子 ほか

詳細はこちら↓宝生流和の会インフォメーションページ
http://www.hosho-wanokai.com/news/
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そして、本公演の2幕のお話に当たる『葵上 梓の出』を含む能・狂言が同じ宝生流和の会主催で上演されます。
折角お能への入り口が出来たので、私はこちらも観劇予定です。
下記の公演には、今回も出演された平田広明さんがナビゲータとして登場されますよ。

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第七回 和の会主催 宝生流能楽公演
『体感する能 葵上 梓の出』
2013.6.29(Sat)
@宝生能楽堂

詳細はこちら↓宝生流和の会インフォメーションページ
http://www.hosho-wanokai.com/news/
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その他、関連サイトを記載しておきます。
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<観劇レビュー>
●ひらたプロダクション公式サイト内「演劇感想のfoyer/朗読能シアター葵上」
http://hiratapro.com/guestbook/guest-book/roudoku_aoi
…平田さんの事務所の公式サイトでも観劇の感想BBSが設置されています。感想を書きたい方、他の方の感想もご覧になりたい方はこちらをどうぞ。私も似たようなハンドルネームで書かせて頂きました。

<参考サイト>
●the 能.com
http://www.the-noh.com/jp/index.html
…お能の用語などを調べるのに利用させて頂きました。
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コメント
>いも子さん
いも子さんはお母様が三味線をやってらしたりしたから、和の音程や節回しなどにも、自然と親しんでいらしたのでは?
今はご自身でも鼓をやってらっしゃるくらいですから。
私も今頃になって興味が出てきましたが、この年で五線譜から離れるのは難しそうです。(別に音感が良いわけでもないのですが…)

狂言はライブだから観たいと思うけれど、DVDなどでは同じく持たないかもしれません(汗)
「紅葉狩」は分かりませんが、「道明寺」は鐘の中で早替えするやつ?
面白そうですね。いつか観てみたいです。
  • 更紗
  • 2013/05/29 3:25 AM
子供の頃、なぜか能が好きだったいも子です。
教育TVでやってる能舞台のヤツをふつうにみてたなぁ・・・
今は無理だけど。(大人しく1時間も観てられるほどの興味が無い)

謡に字幕が付いてるから、字幕の洋画を観ている感覚と
一緒だったのかしら・・・? 自分のことながら謎すぎる・・・

ちなみワタシの好きな能は「紅葉狩」と「道成寺」
メジャーすぎると言えばメジャーすぎる演目だけど
衣装の早変わりとか仕掛けがあるから楽しいんだよね〜
  • 里乃いも子
  • 2013/05/28 6:01 PM
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