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観劇「シベリア〜銀波楼という名の娼家〜」

  • 2012.10.08 Monday
立て続けの更新…またまた観劇です。

今回のお芝居は「代々木能舞台」というお能のための劇場で上演されました。
お能はまだ見たことがないので、お能の劇場に行くのも初めての体験です。
作品というよりは劇場に興味があって、足を運んできました。

まずはお能の舞台について、付焼き刃の勉強を少し…
(初心者まる出しですが自分用の備忘録の意味もあるのでご容赦を)

劇場はコの字型になっていて、真ん中の部分は中庭で、中庭に面する壁はありません。
コの字型の短い縦線の部分が舞台。
大部分は【本舞台】と呼ばれるメインステージ、
その後ろに段差のない床の間のようなスペース【後座】、
その横が出捌け口となる【切戸口】、
本舞台の中庭と反対側の端(切戸口の手前)が【地謡座】、
コの字の横線の片方、後座(切戸口の反対側)から続く部分が花道のような役割【橋掛り】で、
本舞台と逆の端も出捌け口。
コの字の横線のもう片方の部分が客席【見所】です。
能はもともと野外で上演するもので、能楽堂のカタチが出来たのは明治以降のこと。
(参考:能楽協会公式サイト

さて、本題。
私が観に行ったのは夜の回だったので、客席の明かりが落ちると本物の暗闇が出現しました。
普通の劇場の作られた暗闇とは違った独特な雰囲気にワクワクします。
そして、2幕冒頭で雨!
最初は屋根に雨が跳ねる音が風情があって良かったのですが、
やがて雨脚が強くなって、橋掛りでの芝居は雨のカーテン越しに見るようなカタチに。
一部のセリフが聞き取りづらい場面もあったのですが、
物語が雨のシーンになったり、演出上使われる小道具で雨を連想する物が出てきたりして、
舞台と不思議と融合していました。
自然の演出の妙を味わうことが出来ました。
昼の回は観に行けませんでしたが、完全暗転は出来ないので、
全く別の印象になっていたでしょうね。

歌や踊りも入っていましたが、
歌は童歌のような不思議な旋律、踊りは日舞のような振り付けでした。
いわゆる音楽劇のような使い方ではなく、お芝居の中にうまく溶け込んでいました。
後座には、篠笛とパーカッションの奏者が陣取り、生演奏で物語を盛り上げていました。

物語のベースとなるのは昭和初期の娼家。
娼家という欲望や悲哀が渦巻く場所なのに、客も女達も一生懸命明るくひたむきに生きている姿が
とても印象に残りました。
時代はやがて戦争に突入しますが、兵隊に取られるなど直接的な事件ではなく、
また戦争に関する描写も間接的で、あくまで人々の心情に寄り添って物語が進行します。
切ない物語なのですが、精一杯生きる人々の姿に救われた気持ちになりました。

現代劇に日本の伝統的な物を取り込んだ今回の演目は、
私にとっては目新しいものが満載でした。

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『シベリア〜銀波楼という名の娼家〜』
原作:小松重男/脚本・作詞・演出:福田善之
2012.10.4(Thu)-8(Mon)
@代々木能舞台 ※地図
詳しくはこちら↓シベリア稽古場ブログ
http://ameblo.jp/shiberiablog/
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